エノログ（ワイン醸造技師）の国家資格を持ち、アルザス、ブルゴーニュ、ボージョレ、ラグドック・ルーション、ボルドーなどで栽培・醸造コンサルタントとして活躍するジェフ・カレルが、コルビエール地区のサン・ローラン・ド・ラ・カブレリス村に2007年に設立したメゾンです。19ヘクタールの自社畑に加え、自ら検分して選定した350ヘクタールの契約畑より、ビオロジックやビオディナミ、リュット・レゾネで栽培されたぶどうを中心に購入して自家醸造しています。
　「私たちは「simple but not simplistic wine」（シンプルでありながら単純ではないワイン）をモットーに、お手頃な価格帯のワインを中心に造っています。すべてのワインには独自の世界観と物語が宿っており、美味しさはもちろん、それぞれのワインが持つ個性を何よりも大切にしています」。
　超一流の醸造技術に裏打ちされたその個性豊かな作品群は、フランス国内の数えきれないほどのレストランやビストロ、カフェで楽しまれているのみならず、5大陸すべて、43ヵ国もの国々に輸出されています。
　ご紹介する「キュヴェ・ア・リタリエンヌ」（イタリア風のキュヴェ）は、南仏コルビエール産のサンジョヴェーゼを100%使用した非常に珍しい作品です。
　「私たちが住んでいるコルビエールはここ数年、トスカーナの雰囲気を醸し出しています。棚仕立てのぶどう樹や糸杉に囲まれた小麦畑が点在する、そんな風景です。唯一、ぶどう品種だけが欠けていました（^^）が、わずか3ヘクタールのみで素晴らしいサンジョヴェーゼをリュット・レゾネ栽培しているこだわりのヴィニュロンとの出会いがあり、私の手でワインに磨き上げました」。