コルゴロアン村に長く続くヴィニュロンの家系で、1981年にエリック・パンジオがドメーヌを設立して自社ビン詰めを開始しました。2004年に娘のエミリーが継承し、ブルゴーニュにおける女性醸造家の草分けのひとりとなりました。地元のコート・ド・ニュイ・ヴィラージュやオート・コートを中心に、北はジュヴレ・シャンベルタンから南はムルソーまで、計17アペラシオン21ヘクタールの畑を所有しています。継承直後よりその全面積で厳格なリュット・レゾネ栽培を貫き、2022年に「HVE level3（最高段階）」の認証を取得しました。
　「私もそうですが、特に女性は食事に対して強いこだわりを持つ方が多いように思います。そんな同姓のみなさんに、心から美味しいと思っていただけるワイン造りを目指しています。お料理の味を引き立てるにはまず美麗で上品な味わいであること、そして土中のミネラルをたっぷりとワインに取り込むことが大切です。そのためにこれまで20年間、ほとんど毎日畑に出て、実質的には無農薬のリュット・レゾネ栽培を実践してきました。ふんわりとした軽やかな土壌は、最終的に美味しいお料理の口当たりまでつながっているのかもしれませんね」。
　彼女の作品はフランスのレストランやビストロ、ホテルでの消費が多く、シェフやソムリエから美食を楽しむお客様まで、全員に幸せを届けています。マイナーアペラシオンを中心に21ヘクタールもの大面積を所有していながら毎年ほぼ完売状態が続いているのには驚くばかりですが、彼女の作品を飲めばたちどころに納得できます。
　美味しいお料理と楽しい時間のお伴に♪