Domaine des Hélianthémes | SOUTH FRANCE | 生産者紹介 | ヌーヴェル・セレクション | Nouvelles Selections Inc.

	Domaine des Hélianthémes ドメーヌ・デ・ゼリアンテム	SOUTH FRANCE Selection

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　継承する畑を持たなかったオリヴィエ・コンシオンは、醸造学校を卒業してから10年間、環境コンサルタントとして活躍していましたが、2012年にルーシヨン地方のモレイヤ・ラ・イラ村に畑を購入して、ヴィニュロンの道を歩み始めました。そして3年後の2015年、畑の周囲に咲き誇っていた半日花（エリアンテム）の名をとって「ドメーヌ・デ・ゼリアンテム」を設立し、自身のワイン造りを開始しました。
　「醸造学校を卒業後にワイン生産者に就職せず環境コンサルタントになったのも、人間の衣・食・住に関わることから化学製品や農薬をなくしたいと思ったからでした。私は当時から動物を飼い、野菜を栽培して、ほとんど自給自足の生活をしてきました。最終的にヴィニュロンになったのも、私自身や家族、友人たちが安心して美味しく楽しめるワインを造りたいと思うようになったからです。畑を取得した直後からビオロジック栽培を開始し、現在は一部ビオディナミの手法も採り入れています」。
　「醸造はすべてステンレスタンクを使用し、清潔第一で、ごく自然に行っています。SO2も含めて添加物は一切使用していません。赤はもちろん白もオレンジもロゼも、清澄も濾過も行いません。私が造りたいのは「私が造ったワイン」ではなく、「この地のぶどうがそのままワインになった地酒」です。口当たりの鮮度感と、空気のように体に染み込んでくるようなナチュラルな果実味が、私が美味しいと思うワインの特徴です」。
　ヴァン・ナチュールの純粋を極め、その美点を結晶化したような彼の作品は、年間総生産量が6000本しかないこともあって、フランスや近隣国のナチュール・ファンたちの予約で完売状態が続いています。今回、遠い日本への輸出ということで大いに喜んでくれ、極少量ですがご紹介できるはこびとなりました。

所在村	Maureillas-Las-Illas
醸造家	Olivier Contion
所有畑面積	6ha
ドメーヌ継承年	2012年
栽培における特記事項	2012年よりビオロジック栽培。2015年に「ECOCERT」の認証取得。一部ビオディナミの手法も採用
醸造における特記事項	収穫はすべて手摘み。赤は除梗100%、白、オレンジ、ロゼは除梗しない。天然酵母のみで発酵。SO2は一切不使用。木製垂直式プレス機を使用。無清澄・ノンフィルターでビン詰め
販売先	フランス国内75%（ワインショップ、ビストロ、個人のヴァン・ナチュール愛好家）、輸出25%（EU各国）
掲載実績のある海外メディア	「Glou Guide」等

Cadette
カデット

Vin de France。グルナッシュ・ノワール100%。パサ村の0.4haの区画より。花崗岩質・砂質土壌。樹齢約40年のVV。収量は20ha/ha。ステンレスタンクで発酵後、6ヶ月間熟成。作品名の「カデット」は「末っ子」の意味で、このキュヴェをはじめて造った際、たまたま香りをかいだ末娘のマリーちゃんが「フランボワーズとオレンジのすごい香り！」と言ってくれたことに由来します。木馬については、エノログがこのキュヴェの試飲に訪れた際、どのタンクのワインがサラブレッドでどのタンクのワインがポニーだと思うか聞いたところ、どれも素晴らしくサラブレッドやポニーに例えて優劣はつけがたいと言ったため、じゃあ全部木馬ということにしよう、という楽しい会話があったことに由来します。

Granitic
グラニティック

Vin de France。シラー100%。パサ村の0.7haの区画より。花崗岩質・砂質土壌。樹齢約25年。収量は25ha/ha。ステンレスタンクで発酵後、6ヶ月間熟成。作品名の「グラニティック」は「花崗岩の（土壌）」という意味で、貴品種シラーと花崗岩土壌の圧倒的な好相性を讃えるものです。

Comme un air de Fado
コム・アン・エール・ド・ファド

Vin de France。ミュスカ・ダレクサンドル100%。モレイヤ・ラ・イラ村の0.7haの区画より。石英質・砂岩質土壌。樹齢約70年のVV。収量は15ha/ha。ステンレスタンクで発酵後、6ヶ月間熟成。ぶどうを早摘みし、ポルトガルの「ヴィーニョ・ヴェルデ」の手法で醸造した爽快なワインです。アルコール度数は約10.5度。作品名の「コム・アン・エール・ド・ファド」は「ファド（ポルトガルの民族歌謡）の旋律のように」という意味です。

Vagabonde
ヴァガボンド

Vin de France。グルナッシュ・グリ100%。モレイヤ・ラ・イラ村の0.6haの区画より。石英質・砂岩質土壌。樹齢約50年のVV。収量は30ha/ha。ステンレスタンクで発酵後、6ヶ月間熟成。作品名の「ヴァガボンド」は「放浪者」の意味で、グルナッシュ・ノワール、グルナッシュ・グリ、グルナッシュ・ブラン、カリニャンが混植された畑から、グルナッシュ・グリのぶどうのみを（樹から樹へと放浪しながら）選別して収穫したことに由来します。

Le Chat
ル・シャ

Vin de France。グルナッシュ・ノワール、グルナッシュ・グリ、グルナッシュ・ブラン、カリニャン・ノワール、カリニャン・グリ、カリニャン・ブラン、マカベオの混植・混醸（全品種およそ同一比率）。直接圧搾法によるロゼワインです。モレイヤ・ラ・イラ村の0.45haの区画より。花崗岩質・砂質土壌。樹齢約50年のVV。収量は15ha/ha。ステンレスタンクで発酵後、6ヶ月間熟成。作品名の「ル・シャ」は「猫」の意味です。「私は2016年にロゼワインを造りました。しかし発酵の終わり頃に、私の愛するニャンコがこっそり地下のカーヴに入り、ロゼワインのタンクで溺れてしまいました。私はニャンコとロゼワインを同時に失ってしまい、もう二度とロゼワインは造らないと心に決めました。しかし、2019年に取得した素晴らしい混植畑がロゼワインにぴったりだったため、ロゼワイン造りを再開し、ニャンコを永遠にラベルに残すことにしました」。

Salut a Toi!
サリュー・ア・トワ！

Vin de France。グルナッシュ・ブラン100%。モレイヤ・ラ・イラ村の0.5haの区画より。石英質・砂岩質土壌。樹齢約60年のVV。収量は20ha/ha。ステンレスタンクで果皮とともに30日間マセラシオン発酵させた後、6ヶ月間熟成させたオレンジワインです。作品名の「サリュ・ア・トワ！（やあ、君！）」は1980年代に活躍したパンク・バンド「ベリュリエ・ノワール」の代表曲のタイトルで、東西冷戦時代に世界友好を呼びかけたこの歌と、オレンジワインの製法が発祥地の東ヨーロッパから伝えられてきたことをかけたものです。